「日本人は劣化したか?」
この点については賛否両論あるだろう。
わたしは少なくとも「バブル経済」前と比べてその後は、先進的、知的、そして情操、コミュニケーションなどの面に於いて、日本人は大きく劣化してきたという実感がある。

まあその実例は枚挙にいとまがないが、例えばかつてであれば原田芳雄ほどの偉大な俳優が他界したとなれば、たとえ民放であれ、しっかりした追悼番組を組み、彼の代表作と言うべき映画を放送しただろう。
現代は確かに安価なレンタルや有料映画チャンネルで手軽に映画を楽しめるけれど、それはまた別の話だ。
公共の電波を使って仕事をしている者として「やるべきこと」、命をすり減らして映画へ出続けた偉大な俳優の死に接した国民として国民としての礼儀。
そのようなものはもはやほとんど忘れ去られている。

ダメですよ、このままでは。