『驚異のはちきん小説!「はちきん」と呼ばれる女』その59。プチ土佐弁講座付。

「おやび~~ん、これ何い??」
「はちきんキッズ」の玉井たまるか子が指を差した先に転がっているのは梶原一騎原作「タイガーマスク」の第10巻だ。
しかしはちきんはスマホの画面に釘付けで、たまるか子の呼び声に耳を貸す様子がない。
「おやび~~~ん、これ何い???」
「・・・」
「ねえねえ、おやび~~~~ん!!」
「・・・・・・」
「おやび~~ん」
「・・・・・・」

「ワアッ!!!!!!!」
と大声を上げてはちきんの背中を叩いたたまるかこ。
「あ!おやびん、どうしたのお!!???」
そのまま横に倒れたはちきんは、目を鳴門の渦潮のようにぐるぐる回し、口から泡を吹き吹き、気絶してしまったのだった。