エンニオ・モリコーネといえば日本では「ニューシネマ・パラダイス」ということになっているけれど、しかしそれは「ミッション」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のあまりに美しいエンニオ・モリコーネを知らずして決めつけているに過ぎないのではなかろうか。
「ミッション」の荘厳かつ観照的、さらに繊細極まりない音楽美を、そして「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の強烈に高いクオリティのシーンシーンに見事なまでに的確に対応した哀切極まりない音楽を知っていて、それでも尚且つ「ニューシネマ・パラダイス」のみをモリコーネの代表作と挙げるだろうか。