一匹だけのオスソードテールは、メスよりもかなり体が小さい。
けれど求愛行動はかなり乱暴で、
死んだソードテールに対しては、ある時期かなり激しく体をぶつけていた。
しつこくつっついていたと言った方が正確か。

魚の世界で「適切な求愛行動」と「過度な求愛行動」の境目はどこにあるのだろう。
少なくとも死んだメスソードテールにとって、
そのオスの行動は非常につらかったようだ。

彼女の居場所は水槽の隅、水草の下、できるだけそのオスから遠い場所へと変わっていった。