「JIN」がまずますだったのは、ひとえに大沢たかおの的確な芝居による。
彼はれっきとした「映画俳優」だが、個人的には非常に物足りない存在感・芝居しか記憶にない。
たいがい「ぬるい」パフォーマンスに終わるという印象がある。
ひょっとしたらその「ぬるさ」が大沢たかおのよさかもしれないが。
ところが「JIN]では人間味と適度な厳しさを感じさせて、観ていて心地よかった。
テレビドラマでは普段若い俳優たちの「薄い」芝居を観なれているので、余計そう感じたのだろう。
これを以て大沢たかおは「テレビ向き」だなどと無体なことを言うつもりはないが。

佐々木希の美貌を「完璧」とは言わない。
顔の輪郭にやや甘さがある。
それは北川景子の輪郭にも同様に認められるものだ。
しかし人間の容姿などというものは、ときに小さな「甘さ」「欠点」というものが「美点」に転ずることはよくあるのだ。
ちなみに今すぐに「パーフェクトに近い顔のライン」ということですぐ心に浮かぶのが仲里依紗と吉高由里子である。
これは厳密にリストアップして選んだわけではないので、もちろん他にもいると思う。