「東京DOGS」第1話が高視聴率だったことで小栗旬や水嶋ヒロが「これでいいんだ」と思うかどうか。
以前小栗旬は雑誌のインタヴューで「テレビドラマは視聴率でしか評価されないから」と憂いていたが、
それには「仮にいいものを作っても、視聴率が悪ければ評価されない」という意味が込められていた。
けれどそれを憂うのであれば、視聴率がよかっても内容が悪ければ自分に対して満足しないという厳しい姿勢が必要なのではないか。
2話目以降の視聴率がどうなるかは分からないけれど、仮によかったとしても内容が今のままでは「おそまつ」なドラマだと思う。
特に無理矢理なギャグ(らしきもの)がとても笑えるようなものではなく、こんなことならギャグなしでサスペンス仕立てに徹した方がいいと思うのだが。
もちろん2話目以降に内容が改善される可能性はあるが。

視聴率と言えば、岡田将生と夏帆の「オトメン(乙男)」が振るわない。
メインの時間帯へ移行した10月も、今週放送分は7%台を記録している。
とにかくこのドラマも内容がどんどんおそまつになっている。
今では誰が主役か分からないような展開だ。
映画で素晴らしい存在感を見せてくれる二人を主役に据えながら、中途半端に脇の俳優たちの出番を多くして、非常に散漫な印象となっている。
特に夏帆の扱いがひどい。
日本映画史上屈指のキスシーンを見せてくれた夏帆に対して、この扱いはない。
「だからテレビドラマは」と舌打ちしたくなる状況である。

そんなわけで、この10月に一番おもしろかったテレビ番組はドラマではなく、「さんまのまんまスペシャル2009」の吉高由里子だったことに疑いはない。
わたしは吉高由里子のあとに登場した佐々木希の女優としての可能性を買っているが、吉高由里子のあとに出ると実に平凡な人間に見えた。
言っては悪いが、女優・表現者としての格が違う。
「さんまのまんまスペシャル2009」の吉高由里子に関しての話題はまだ続く。