真理が両手で差し出したのは花模様の封筒だった。
「うっ」と思ったが、瑛次は受け取ってしまう。
「あの・・」
「じゃ、わたしお店へ帰ります。これ、今夜中に読んでくださいね。あ、それと、明日は必ず来てくださいね」
赤らめた顔を自転車とともにターンさせ、真理はもと来た道を引き返していく。
真理の後姿を眺めながら、瑛次の心には「混乱」「自己嫌悪」「怒り」が混ぜこぜになって渦巻き始める。
(なんて夜なんだ。まったく、なんて夜なんだ)
道行く人たちすべてが瑛次を嘲笑っているように見える。
(殺してやる!こいつら全部、殺してやる!)
心で可能な限りの悪態をつく瑛次。
そのときだった。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。