「アンアン」(No.1747)のグラビアの吉高由里子は艶めかしい。
吉高由里子の年齢で「艶めかしい」などというのは稀なことで、と言うよりも、本来艶めかしくあるべき30代、40代の女優を探しても簡単には名前が浮かばない、それ以上に、日本社会から「艶めかしい」という言葉が消失しそうな無味乾燥さが充満している、ような気がする。
映画が快楽と恐怖を併せ持つ芸術であるためにエロスとタナトスが必要であるとするなら、「艶めかしさ」という属性は大きな武器になる。