●「チェリーについて」というスティーブン・エリオット監督による映画があります。
100分少々の作品で、アンジェリーナという少女がポルノの世界へ入って行く、つまりポルノの出演者となって行くというストーリーを芯にしています。
この映画がなかなかおもしろい。
特に過激なシーンがあったり、ストーリーの起伏があったりではないし、目立った演出もなく、とてもナチュラルに撮られていますが、展開としては陰惨になってもおかしくない話を快適に鑑賞できました。
主役のアンジェリーナはアシュレイ・ヒンショウという若手女優で、「ディア・ハンター」の頃のメリル・ストリープをややソフトにしたような面立ちです。
つまりなかなかカメラ映えがします。
しかし「チェリーについて」で強力だったのは、共演のジェームズ・フランコとへザー・グレアム。
今のジェームズ・フランコは「出るだけ」で間が持ちますね。
存在そのものに色気がある。
で、へザー・グレアムですが、これはもうモンスター的な存在感です。
「チェリーについて」。
題材的に少々エロティックなシーンはあるけれど、お薦めです。