●ダーレン・アロノフスキー監督の「ノア 約束の舟」でノアを演じているラッセル・クロウは、「LAコンフィデンシャル」、「グラジエイター」で世界を感嘆させたその「情念」の演技をさらに深化させている。
「ノア 約束の舟」の一番の観どころは「ラッセル・クロウ=ノア」だった、とわたしは感じました。
映画前半ではセオリー通り「神の支持」を忠実に実行する男として描かれているけれど、時間を追うごとに「狂気」の色合いを帯びて来る。
「舟」という存在も相俟って、ヴェルナー・ヘルツォーク監督の「アギ―レ 神の怒り」をも想起させました。