●あ、あけましておめでとうございます。(笑)
今年もよろしくお願いします、です。

●「388」というカナダ映画があります。
原題は「388 Arletta Avenue」。
監督・脚本はランドール・コール
出演は、ニック・スタール、ミア・カーシュナー、デヴォン・サワなど、国際的に知名度の高い俳優は出ていません。
撮影は、ギャヴィン・スミス。
撮影が非常によかったんです。
そう。
この「388」という作品、実におもしろかった。
モキュメンタリーという手法で撮られたサスペンス映画。
タイトルの「388 Arletta Avenue」というのは住所で、若い夫婦が住んでいる家がある。
そこに始めは小さな、そしてだんだんとィ容器まわりない異常な事態が生じてくる。
モキュメンタリー手法を用いたこの作品は、ほとんどのシーンが「犯人の隠しカメラによる撮影」を模しています。
そのようなアイディアを用いるのは珍しくないけれど、一本の映画として最初から終わりまで楽しめる作品はそう多くない。
「388」はそんな貴重な作品の一つ。
「異常な事態」と言ってもお金をかけたシーンを作って驚かそうとするのではなく、鑑賞者の感覚を揺さぶる試みに成功している。
そして人物描写も巧み。
主人公であり、被害者であるはずの「夫」役ニック・スタールが実に嫌な人間に描かれている。
このあたりのおもしろさ、です。