●末尾ルコ「マスメディア批判」~高倉健の死に際して。

高倉健の役、そしてご本人の生活態度そのものによく「禁欲的」「ストィシズム」という言葉が遣われます。
英語では「self‐denying stoicism」と訳されるのですが、この感覚も今では多くの日本人に忘れられています。

日本の精神、文化状況は、まあだいたいバブル経済あたりから出鱈目になってきた。
というのがわたしの認識です。
「なんでもいいよ、儲かれば」
「なんでもいいよ、楽しければ」
と、多くの日本人はこんな感じのメンタリティですね。
それとですね、「高倉健」というとてつもない俳優が亡くなったというのに、テレビは基本的に追悼する気はまったくない。
テレビよりはましとは言え、新聞などもほぼ同様です。
このようなマスメディアが日本社会の精神文化状況をずっと悪化させてきているのは間違いない。
わたしたちは「マスメディア」の影響からどんどん抜け出していく社会を目指すべきです。