●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強靭に美しくする」講座~リドリー・スコット「エクソダス 神と王」で必見のシーンは?

ベタ極まりないが、極まりなく高揚する、ザ・フーの「シー・ミー・フィール・ミー」だぜ!

リドリー・スコット監督の映画「エクソダス 神と王」を観ましたが、多くの(特に米国の)批評が言っているように作品のクオリティ全体を見れば出来はさほどよくなかった。
まずモーゼを中心とするストーリーが捌けてない。
例えば映画中モーゼは結婚し、子どもを得るんですが、「モーゼと妻のロマンティックなシーン」があったりするんですけど、これ、いりませんでした。
セットとCGを駆使した壮大なスペクタクルシーンも「素晴らしい出来」と「う~~んな出来」に分かれました。
「う~~ん」の代表格はクライマックス、エジプト軍が紅海を渡ろうとするユダヤ人たちを追跡するために断崖の細い道を疾駆するシーン。
ここは上手くできてない。
そしてさらにクライマックス。
一旦引き潮となった紅海に、巨大な波が襲うシーン。
ここはですねユダヤ人とエジプト軍と巨大な波の位置関係が分かりにくかった。
とは言え、セットとCGで再現された古代エジプトの都市メンフィスの感じなど、「お金を払って鑑賞するに十分〉なシーンも満載でした。

ベタ極まりないが、極まりなく高揚する、ザ・フーの「シー・ミー・フィール・ミー」だぜ!