●末尾ルコ「映画であなたの知性・感性を徹底的に鍛える」講座~「最高に素敵な馬鹿!」である「マッドマックス 怒りのデスロード」におけるフュリオサと希望。

「マッドマックス 怒りのデスロード」でシャーリーズ・セロン演じる大隊長フュリオサ。
フュリオサが「Redemption」と言う。
そしてトム・ハーディのマックス。
いささか影は薄いトム・ハーディのマックスであるが、「希望など持つな」と言う。
しかし結局マックスも「希望を持つ」ことを選ぶ。

そして「マッドマックス 怒りのデスロード」はロックである。
世界に今、ロックがなかったとしたなら、「マッドマックス 怒りのデスロード」は生まれていない。
ジャズもいいさ。
クラシックもいいさ。
しかし馬鹿そのもののロックがなければ馬鹿そのものの「マッドマックス 怒りのデスロード」は生まれない。
しかもその「馬鹿」とは、「最高に素敵な馬鹿!」だ。
悪の支配者イモータン・ジョーはへヴィメタルのシンフォニーと共に進軍する。
普段はへヴィメタルを聴かないわたしも、その進軍のカタルシスにへヴィメタルが存在する世界に対する感謝を捧げる。