●末尾ルコ「3種の神器 読書論」~ここに宮沢賢治の「屈折率」があり、あなたはどうする?

はい。
こんにちは、と。

唐突ですが、宮沢賢治の「屈折力」です。

「屈折率」

七つ森のこつちのひとつが
水の中よりもつと明るく
そしてたいへん巨きいのに
わたくしはでこぼこ凍つたみちをふみ
このでこぼこの雪をふみ
向ふの縮れた亜鉛あえんの雲へ
陰気な郵便脚夫きやくふのやうに
 (またアラツデイン 洋燈ラムプとり)
急がなければならないのか


はい。
いかがでしょうか?

日本人として生まれ、生きていて、
現代作家の中で
宮沢賢治と
三島由紀夫

この二人を読まずしてどうする!

というわけで、
宮沢賢治の詩集
そして
「銀河鉄道の夜」
これは(できれば)すべての日本人がいつも手元に置いておき、生涯何度も何度も読み返す!
ねっ♪

ところでわたしはちょいちょい「日本人として生まれたからには」という表現を使いますが、もちろん日本の歴史や文化の多くの部分を愛しているし(近年、「大嫌いな」要素も少なくないとはいえ)、人一倍「日本をよくしたい」と思い、活動しています。
しかし「日本だけ特別」とか、そんな極度な選民意識はありません。
「誇り」はありますよ、日本人として。
けれど「他国を見下す」ような「極度な選民意識」は日本人を逆にダメにしてしまいますからね。