●2016年ノーベル文学賞ボブ・ディランと日本のテレビと「ハルキスト」。

末尾ルコ「文学で知性と感性を鍛えるレッスン」。

2016年ノーベル文学賞がボブ・ディランとなり、これはかなり以前から「候補」として伝わっていたから驚くには値しないけれど、少々驚くのは、「小説じゃないのに」という声が少なからずあること。
「文学」というものは当たり前のことだけれど、「小説」だけでなく、常識的にはその最も純粋な姿が「詩」だとされているわけで、しかもノーベル文学賞は過去にも詩人や哲学者などに贈られている。
この機会に過去の受賞者を復習してみたが、

(あ、アンリ・ベルクソンも獲ってたんだ!)

とあらためて楽しく感じた。

ノーベル賞にどれだけの価値があるかというテーマもあるけれど、過去の受賞者は(さすが!)という人たちが多く、今後も取り上げていきたい。

それにしても、「ハルキスト」なる人たち、毎年集まって、しかも「テレビカメラに写される」のが当然というのは、皆さまのご勝手だけれど、(どうにかならないのか)といつも感じる。
わたしであれば何かの折にテレビカメラなど入ってきたら、「出て行けよ、おらあ!!」でなく、丁寧に「ご遠慮」いただくけれどね。
「テレビに映って喜んでいる(ように見える)」時点で、美的・芸術的・文学的にいかがかと思うのだが。