●プ女子も必読!「時代を画した試合」、スタン・ハンセンVS上田馬之助!!

末尾ルコ「プロレスで知性と感性を鍛えるレッスン」

スタン・ハンセン台頭時のインパクトについてだが、わたしにとって屈指のプロレス名試合の一つが、

スタン・ハンセンVS上田馬之助だ。

これは、(そろそろスタン・ハンセンというレスラーが凄そうだな)という雰囲気になりつつあったギリギリのタイミングで行われたカードで、上田馬之助はタイガー・ジェット・シンとのタッグが一大ブームとなり、その後猪木とのネール・デスマッチを経て、そのプロレス史に残る悪役ぶりが一段落した時期だった。
それでも上田馬之助のネームバリューはまだまだ一級品で、台頭してきたスタン・ハンセンが、「あの上田馬之助」相手にどんな試合をするかワクワクしたものだ。
ところが展開は一方的。
上田馬之助が何をやってもハンセンには通用しない。
(こんなとてつもなく強いレスラーが現れたのだ!)と、実はそれ以前に全日本プロレスのリングで戦っていることも朧げに記憶していたけれど、まるで「まったく新しく、とてつもない怪物が出現した」かのようにスタン・ハンセンを歓迎したものだ。