●アメリカ体操界の性的暴行と「スポーツの男性指導者」の問題。

末尾ルコ「社会問題で知性と感性を鍛えるレッスン」

米紙インディアナポリス・スターが報じたという、「少なくとも368人の若手体操選手が、コーチや競技関係者から性的暴行を受けた」とされる問題。
このような数字は間違いなく「氷山の一角」であろうことは誰でも想像がつく。

ただこの報道では加害者、被害者双方の性別の内訳が明確ではないから、ここからは一般論としてお話させていただく。

いつも思うのだけれど、特にスポーツ競技で、

「男性指導者」が「女性」を指導する

という体制は極力避けるべきではないか。(女性指導者が少ないという理由もあろうが)
もちろん真摯に取り組んでいる指導者は多くいるだろう。
そして「同性に対する性的暴行」や「女性による男性への性的暴行」も存在するだろう。
しかし圧倒的に多いのは言うまでもなく、「男性から女性に対する性的暴行」だ。

「疑わねばならない」のもわびしい話だけれど、スポーツクラブなどの閉鎖社会の中で、男性指導者が女性アスリートなどに対する絶対権力を持っているという構図は根本的に考え直すべきだと思う。

(もちろん女性指導者が女性を指導する際に生じる可能性のある感情的な諍いなども十分考慮に入れねばならないが)

・何ともはらわたが煮えくり返り、しかし同時にある種の無力感に苛まれたニュース。
女子テニスのペトラ・クビトバが自宅で強盗に襲われ、ナイフにより利き手の左手を負傷した。
手術は成功したが、少なくとも6カ月は復帰できないという。

・大晦日RIZINの話題だが、ギャビ・ガルシアと対戦予定だった神取忍が負傷欠場。
その代役として元全日本女子プロレスの堀田祐美子が出場するというが、はっきり言って、こうした出鱈目なカードは中止にすべきだ。