●末尾ルコ「個人スポーツをもっと愉しもう!テニスあるいは格闘技を観戦する意義と価値」。

末尾ルコ「テニス観戦と格闘技で知性と感性を鍛えるレッスン」

わたしは一時期広島カープを熱烈に応援していて、その頃は毎日のようにプロ野球をテレビ観戦、あるいはラジオ中継を聴いていました。
しかし高知では広島カープの試合、テレビでは概ね巨人戦のみ、たまにNHKで巨人戦以外の広島戦を放送していたくらいですね。
ラジオでも高知の放送局が広島の試合をしょっちゅう放送しているわけではなく、だからノイズががんがん入るのも構わずに広島地元の放送局の周波数に合わせて試合の経過を追っていました。
今となってはっきり理解できてるんですが、野球やサッカーなどプロの団体スポーツで特定チームを肩入れしている時の精神状態はほとんど「中毒症状」です。
とりわけ「勝敗中毒」になりますね。
スポーツ観戦において勝敗が重要なことは分かるけれど、本当はもっともっと大切なものを目撃できるのに、「勝敗中毒」に罹ると「勝敗」以外のものが何も見えなくなる。
よくなかったです。
もちろん個人競技とグループ競技を比較して優劣を問おうというつもりはないけれど、今のわたしにはテニスや格闘技の魅力がよりクリアに見えてきている。

一人で責任を負わねばならない。
コーチなどの存在はあるにせよ、試合をやるのは「一人」です。
だからこそ浮き上がってくる人間の強さ、弱さ、そして限界を超える美が可視化されるのです。

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