●末尾ルコ「吉高由里子のポテンシャルを発揮させる日本となれ!」その1

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

寺島しのぶに言わせれば、「女優が脱ぐ脱がないで大騒ぎする日本の男っていやらしい!」となるわけで、その意見は正しいけれど、それは「映画のクオリティのためなら脱ぐことなど当然」という生き方を貫いている寺島しのぶだから説得力がある言葉だ。
前にも書いたけれど、映画『この国の空』で二階堂ふみが「ヌードシーン」で吹き替えを使っていたのは驚きだった。
「映画に命を懸けてもいい」という二階堂ふみの意識はすでに『ヒミズ』の頃から伝わってきており、その二階堂ふみにして、しかも『この国の空』はエロティシズムを重要なテーマとした映画なのに「吹き替え」なのかだ。
そんな状況を見ていると、映画『蛇にピアス』でいきなり裸体を披露し、しかも暴力や破壊衝動を含めたSM的世界観をどっぷり表現した吉高由里子の存在があらためて浮上するのである。


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