●末尾ルコ「『ナイトクローラー』を演ずるジェイク・ジレンホールの目」。その1

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

もうだいぶ以前になるが、知人だった米国人の若い女性がジェイク・ジレンホールのファンだった。
ジェイク・ジレンホールの俳優としての才能もさることながら、その「顔がとても好き」だと言うのだ。
当時は『ブロークバック・マウンテン』が公開されてから数年後だったと思う。
わたしにとってジレンホールは「興味のある俳優」の一人というくらいで、さほど強く惹かれたり、その顔を「ものすごく美形」だと感じたりはしていなかったので、やや意外な気がした。
そう言えば、欧米人女性の多くは若かろうがさほど若くなかろうが、ジョージ・クルーニーの「ハンサムぶり」は別格扱いで語る。
このあたりも日本とはかなり違うでしょう。
それにしてもここ数年のジェイク・ジレンホールの作品チョイス、その中での見事なパフォーマンス。
「ジェイク・ジレンホール出演印」というのがわたしにとって、そして多分多くの映画ファンにとって、「大きな信頼」となっている。
夜の街を蠢くパパラッチの醜悪な生態を描いた『ナイトクローラー』もその一本だ。

『ナイトクローラー』でジェイク・ジレンホール演じる主人公は一切良心を持たず、反省もしない。(つづく)

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