●いりません、フロイド・メイウェザーVSコナー・マクレガー。アントニオ猪木VSモハメッド・アリとは違うのです。

末尾ルコ「MMAとプロレスで知性と感性を鍛えるレッスン」

フロイド・メイウェザーVSコナー・マクレガーとか、やらなくて構いません。
このカードが実現したところで、メイウェザーに有利なルールでということになるでしょう。
それでもマクレガーが勝つ可能性はあるけれど、どちらにしても、「パンチしか攻撃武器のない」ボクシングが他の格闘技と試合することに最早興味が持てません。
さらに言えば、メイウエザーの試合で動く莫大なファイトマネー。
それだけの価値のある、例えばモハメッド・アリやマイク・タイソンらの最盛期なら文句はないけれど、メイウエザーの試合ぶりにそんな価値があるとは思えないのです。
マニー・パッキャオとの「世紀の一戦」も全然おもしろくなかった。

そもそもMMA(総合格闘技)が競技として定着しているこのご時世に、異種格闘技戦とか全然ワクワクしません。
その意味で、アントニオ猪木VSモハメッド・アリはいい時代に実現した。
いまだに謎の多い試合であって、しかし「事前の試合展開打ち合わせが決裂」→「猪木がルールで縛られて、出たとこ勝負の試合になった」という、大雑把に言えばそんな流れが有力説になっています。

それにしてもあの試合、一瞬とはいえ、猪木がアリをグラウンドへ引きずり込むシーンはいまだに戦慄的です。
なにせ相手は、あのモハメッド・アリなのですから。