●わたしの「生涯ベスト映画」の一本『離愁』の「完璧に美しい男と女」であるところのジャン=ルイ・トランティニャンとロミー・シュナイダー。

末尾ルコ「映画の話題で知性と感性を鍛えるレッスン」

「汽車」の中に乗っているのは、いや、かなり多くの人たちが乗っているのであるけれど、なにせナチスの迫害を逃れるべくすし詰めの「汽車」に乗っている人たちだから、しかし何よりも誰よりもジャン=ルイ・トランティニャンとロミー・シュナイダー。

ジャン=ルイ・トランティニャン
ロミー・シュナイダー

あ、これは映画『離愁』の話なのだけれど、「完璧に美しい男と女」の恋愛映画など映画史上でも滅多にあるものではないが、この作品がその一本である。

「完璧に美しい男と女」とは、もちろん「見た目」だけのことを言っているのではないのですよ。