●『思い出のメロディー』で「ふるさと」共演した山田姉妹から島津亜矢へのジャムと手紙~オープニング山本リンダの、やはり阿久悠。

末尾ルコ「音楽の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

8月8日に山田姉妹が公式ツイッターにアップしていた記事に、『思い出のメロディー』で「ふるさと」をともに歌った島津亜矢の公式ブログがリンクされていて、「嬉しい」旨書かれていたので、わたしもすぐにリンク先へ飛んだ。
予想通り島津亜矢は共演した山田姉妹のことに言及した記事をアップしていたのだが内容を要約すると、「山田姉妹に心温まる手紙をいただき、ジャムもいただき、その説明をする姿もとてもかわいらしく・・・」といったもので、このような「生の人間同士の交流」というのはいいなとあらためて感じた。
歌の世界の大先輩に対して、手書きの手紙とジャムというのが何とも普通っぽくて素敵だと思う。
そしてそんな贈り物に対して、素直な感謝の気持ちをブログに書いてくれる島津亜矢も素敵だ。

島津亜矢と山田姉妹の共演で歌われた「ふるさと」だが、もちろんわたしは充分に満足したけれど、映し方には不満があった。
「ふるさと」がゲストである将棋のひふみん九段との関連で紹介されたこともあり、歌唱中にけっこう長い間ひふみん九段のアップが映し出された。
ひふみん九段は曲の前後にたっぷり喋る時間を与えらえており、歌唱中は歌う三人だけを映してほしかった。
島津亜矢と山田姉妹の共演など、今後テレビで見られるかどうか分からず、極めて貴重な機会だったのだから。
そして三人による「ふるさと」の歌唱だが、わたしはこのところ山田姉妹の歌声が始まる瞬間から息を呑み、どんな音も聴き逃すまいとする習慣となっているが、この度も繊細極まりない発声はまるで天から降り注いでいるようであり、夢を見ているような気分だった。
島津亜矢の優しくノスタルジックな歌唱ももちろん素晴らしかった。
ただ、以前に聴いた鮫島由美子の「ふるさと」は突き放すような強い歌唱が逆に大きな感動を生んでおり、歌い方によって様々な可能性のある歌だともあらためて感じた。

ちなみに2017年の『思い出のメロディー』でオープニングを飾ったのは山本リンダの「狙いうち」だったが、66歳山本リンダ、プロポーションはしっかり保っている。
わたしが子どもの頃に見た山本リンダの「ねらいうち」や「どうにもとまらない」のインパクトは絶大で、そりゃあ一度見れば忘れないよ、てな感じで、そうか、どちらも阿久悠が作詞かと、今更ながら納得した次第である。