●スタン・ハンセンの「全日移籍」に衝撃を受けた新日ファンのメンタリティを振り返る。&時に「心の叫び」が聴こえてくる芸能人ブログとは?

末尾ルコ「プロレスと人間の本質の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

新日本プロレスで「ブーム」と言っていいほどのインパクトと人気を欲しいままにしていたスタン・ハンセンが全日本プロレスに引き抜かれた当時のことをいろいろ思い出していて、まあ今考えても興味深過ぎるほど興味深い出来事だったわけだが、一つ非常に強く感じるのは、「新日本プロレスの差別化がものの見事に機能していた時期」から「新日幻想の崩壊」へ至る大きな第一歩だったということだ。
わたしは「信者」ではないと自らを位置付けていたけれど、熱烈な猪木ファンであり熱心な新日支持者だったことは間違いない。
プロレス会場で熱に浮かされたように「猪木コール」を叫び続けるタイプのファンではなかったわたしにしても、スタン・ハンセンの移籍は何か「自分の思いを汚される感覚」だった。
それだけ新日本の「ストロング・スタイル」、そして村松友視が提唱した「過激なプロレス」幻想は強烈にファンの心理に深く浸透していた。
当時の新日本と全日本の試合を観比べてみて、もちろん試合内容はかなり異なっているけれど、「どちらもしっかりプロレス」であり、「ハンセンが馬場のチョップでぐらつくなんて悪夢だ」とその頃は本気で感じていたが、それを言うなら、体格でかなり劣る猪木がハンセンと「がっちりとロックアップで試合をスタートさせる」のもかなり無理のある光景だというのは、今となってはよく分かる。
まあ当時は村松友視の言う、「猪木は相手の9の力を引き出し、10の力で勝つ」というセオリーを真に受けてもいた自分がいたわけだけれど。
なんか今観ると、「相手が猪木の力を引き出している」ような試合も多々存在するのである。

話は変わるが、芸能人の多くがブログないしツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどをやっていて、数日前に取り上げた長沢純などどう考えても芸能人としては「過去の人」もかなり熱心にブログをやっていることには驚かされている。
しかし「ブログに対するスタンス」は個々の芸能人によって異なっていて、「宣伝・情報発信」と割り切っている人もいれば、「ブログが心の支えの一つ」となっている人もいる。
もちろんわたしが訪問したことのある芸能人ブログなど今のところ微々たるものだけれど、今後特にわたしの尺度と美意識で「注目していただきたい」ブログを紹介していこうと思っている。