●「三菱マテ子」から『るろうに剣心』原作者の児童ポルノ所持、そして「すぐにスマホチェック社会」へと話題は繋がる。

末尾ルコ「社会情勢の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

「三菱マテ子」という文字を目にし、(変わった名前もあるものだ)と怪訝に感じたのであるが、「三菱マテリアル子会社」のことだった。
そう言えば、「マテ子」の下に「会社」と付いているではないか。

漫画『るろうに剣心』の原作者和月伸宏が児童ポルノ所持の疑いで書類送検されたニュースがあった。
『るろうに剣心』という漫画のことを『週刊少年ジャンプ』連載時には知らず、と言うのは、当時は既に漫画を一切読んでなかったからだが、実写映画化の時に古本屋で買って一気に読んだ記憶がある。
最初はおめめぱっちりの「伝説の刺客」に馴染めなかったのだが、巻を追ううちに見る見る画力も上達、「志々雄真実」が大活躍を始めるあたりから絶好調。
今までに読んだ漫画の中でも(と言っても、さほど多くはないのだが)屈指のおもしろさを味わったものだ。
とは言え、「人誅編」に至るといきなり辛気臭くなり(←ある程度続いた漫画によくあるパターン)、しかも「子ども」だった「弥彦」が強過ぎるなど、グッとおもしろくなくなった、というのは個人的感想ではあるが。

今回の書類送検で、和月伸宏は、「小学校高学年から中学2年生ぐらいまでの女の子が好きだった」といった発言をしていると伝えられているが、こういう「嗜好」というものは有史以来ある種の人たちの間では綿々と続いているのだろうけれど、(どうにかならないのかね)ともちろん思うし、現代日本の場合は特殊な「蔓延り方」をしている感もある。

11月24日、フランス人の友人フェノン(仮名)と週に一度のフランス語会話。
彼には二人娘さんがいて、前妻の方との子どもさんだから、普段は一緒に住んでないけれど、良好な関係を保ち続けている。
お姉さんがもう少しで大学生、妹さんは高校生(リセエンヌ)という年齢だが、妹さんが「ギターが欲しい」と言うので買ってあげたそうだ。
「けどね」とフェノン。
「以前であれば子どもにギターを買ってあげたら、親に〈教えて〉と来るところだけど、今はすぐにYouTubeでチェックだからね」と。
さらに続けて、
「そう言えばこの前ニュージー・ランドで何人かでちょっとした会食をしたんだけど、会話の最中に話の内容をいちいちスマホでチェックしているのがいたよ。信じられる?」
「ああ、そりゃ酷いね」と、わたし。