●セクハラの式守伊之助が「飲むと正気を失う」人間だったと言われても~新年は、『影武者』『椿三十郎』『映画 ビリギャル』を鑑賞。

末尾ルコ「人間観察と映画の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」


産経ニュースで次のような見出しの記事があった。
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式守伊之助セクハラ行為、宮城野親方が謝罪「飲むと正気を失うことがあった」
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「飲むと正気を失う」ような人間が堂々と「国技」の行事をやっていたわけか。
こういうの、問題が起こってから親方に謝罪されてもね。
わたしはもうずっとアルコールをたしなんでないが、もともと飲めないわけではなく、進学塾講師をやっていた頃には渋々宴会へ、まあ1年目くらいだけだったけど、参加していた。
もちろん日本には1億人以上の人々が住んでいるのでわたしの経験を絶対視などしないが、「いい飲み方」をする人なんて、そうそういないんです。
高校時代に酒、煙草をやっていた話をするのは恐縮だけれど、パンクバンドをやっていた頃に飲み会をして、当時わたしが一目も二目も三目も置いていた一歳上の先輩が泥酔し、あまりの醜態を晒したもので、翌日会った時その話をしたら、

「まあ、あれは酒の上でのことやき」

と、(そんなこと言うだけ野暮)といった雰囲気を漂わせたもので、わたしの中で彼の評価は大暴落したことがある。

少々厳しい言い方になるが、酒を飲んで醜態を晒すような人間とは距離を置いた方がいいとわたしは考える。

閑話休題。
年末年始は風邪気味状態がなかなか抜けなくて、それに連動した歯茎の痛み口内の荒れなどにやや難渋したが、1月7日くらいにはかなり本調子に戻ってきた。
風邪気味というのは本当に馬鹿にならず、「体の芯」がおかしい感覚なのですね。
できたら薬などには頼りたくないが今回も背に腹は代えられず、市販の風邪薬や痛み止めを使用した。
そんな中、年始は邦画を三連発したのだが、その内訳は、

『影武者』
『椿三十郎』
『映画 ビリギャル』(笑)

黒澤明の二作品はもちろん何度も観ているし『映画 ビリギャル』も一度観ているのだが、これもまたけっこうおもしろく鑑賞した。
有村架純は平凡なようで、観ていて退屈しないのである。
『影武者』は、「風」が凄いなと、あらためて驚いた。
「雨」や「風」、あるいは天候全般に対する黒澤明のこだわりが凄まじいものがあることはよく知られているが、本当に贅沢な作り方だなあと。
そして『椿三十郎』はものの見事にギャグが機能していることを再確認。