●末尾ルコ「平成史」~平成3年、日本映画トップ10と、「わたしが(普通は)アニメを観ない理由」。

末尾ルコ「映画と平成史の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

1991年は平成3年であって、その年の邦画配収成績トップ10を見ると、次のようになっている。

1 『おもひでぽろぽろ』
2 『ドラえもん のび太のドラビアンナイト
ドラミちゃん アララ・少年山賊団!』
3『男はつらいよ 寅次郎の休日』『釣りバカ日誌3』
4『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』『まじかる☆タルるートくん 燃えろ!友情の魔法大戦』
5『ちびまる子ちゃん』
6『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』
『まじかる☆タルるートくん』
7『福沢諭吉』
8『動天』
9『波の数だけ抱きしめて』
10『幕末純情伝』
『ぼくらの七日間戦争2』

すでにアニメ花盛りである。
ちなみにわたしが宮崎駿のアニメを観たのは『魔女の宅急便』までであって、しかもその前作である『となりのトトロ』さえも観ていない。
まあ『風の谷のナウシカ』とか『ルパン三世 カリオストロの城』とかは観たのだけれど、正直なところ、そんなに凄く感銘を受けたわけではないのである。
で、現在と言うか、もうずっと以前からわたしがアニメ映画を観ていない個人的理由を考えてみた。
分かりやすいように(笑)、箇条書きにしてみたどー。

1観たい実写映画も無数にあるゆえに、アニメ映画に費やす時間がない。
2アニメには「人間」が出てこない。
3アニメの人物表現や声優の「演技」を鑑賞していて気恥ずかしくなることしばしばである。
4日本の社会風潮として、あまりに「アニメ、アニメ」なので、それに対する反発や疑問、さらに嫌悪感もかなりある。

1に関してはもう現実的にそうなのであって、WOWOWで放送し、録画し、しかし未見の映画が常に100本以上あるという状況なのである。
わたしんちのDVD・BDプレイヤーも既にBDを読み取らなくなっているし、HDDもいつどうなるか分からないのでどうにかしなくてはいけないのだけれど、10代の頃のように一日何本も鑑賞というわけにはいかないのが悩ましい。
というわけで、2の〈アニメには「人間」が出てこない。〉という問題にも繋がるのだけれど、わたしの映画を鑑賞する大きな愉しみの一つは、「生きた人間である俳優」を観ることなのであり、もとよりその愉しみのないアニメを優先的に鑑賞・・・とはならないのだ。

3の〈アニメの人物表現や声優の「演技」を鑑賞していて気恥ずかしくなることしばしばである。〉なのだけれど、この件についてはいずれ纏まった形でお話したいが、こんなわたしもやたらと評判になっていた『エヴァンゲリオン』を観始めたことがあるのです。
しかし、作品中、大人の登場人物同士の「大人の会話」的シーンがあって、(うへえ~~)という感じで赤面ものだったのですわ。
ま、これはもちろんわたし個人の受け取り方なのだけれど。

4に関しては、別にアニメに限らず、これまたわたし個人に身に付いた習性として、「世の中の風潮的雰囲気に対する反発」というのがあるんです。

「アニメに対する、わたしのスタンス」をざっとお話してみたけれど、この件については今後も掘り下げていきます。
なにせ日本の映画興行、アニメにおんぶにだっこ状態だからなあ。