●高知のA MAXで、わたしと小柄な男の「カレー肉戦争」勃発か?~夏の甲子園100回記念、福山雅治の歌は気持ち悪い?

末尾ルコ「日常描写とメディア批判で、知性と感性を鍛えるレッスン」

8月某日、わたしはカレーの具材を調達すべく、スーパーの中を彷徨っていたのである。
スーパーの特に生鮮食品のコーナーはよく冷房が効いていて、この夏のパラダイスと言える。
特に高知A MAXはいつもやたらと冷房が効いていて、冬は寒いほどなのだけれど、酷暑の2018年はベッドを持ち込んで昼寝をしたいほどなのである。
今回のカレーはトマト風味にすべくカットトマト缶をスーパーカゴに入れて勇躍食肉コーナーへ。
ちなみにスーパーカゴってネットで調べたら、500~600円で売ってるんですね。
わたしが購入する予定はありませんが。

さあ、今日は豚肉か牛肉かそれとも鶏肉か。
遠目に見た牛肉コーナーに色鮮やかな赤身のカレー用肉が見える。
オーストラリア牛だ。
わたしは脂身の多い肉はダメだけれど、どうやらそのカレー用牛、脂身はほとんどなさそうだ。
わたしの心は(ほぼ購入決定)状態となり、そして我が肉体もオーストラリア牛に近づく、近づく。
と、その時である、小柄な30歳ほどの男が妙に素早くわたしの行く先へ割り込んだではないか。
そして(ほぼ我が牛肉)となっているはずの肉パックを手に取り、いきなりスーパーカゴへ入れくさった。
「こ、こいつ、何するんだあ!」と叫びそうになったけれど、さすがに社会常識としてそれはできない。
別に並んでいるところに割り込まれたわけではないからね。
ただ男は一度カゴに入れた肉パックをまた手に取って眺め、他の肉との比較を始めた。
(まだ可能性はあるのか・・・)
わたしは男からやや距離を置き、冷凍ハンバーグの袋を眺めるふりをしながら、その神経は男に集中している。
(置け、置け、その牛肉を元へ戻せ・・・)
かつて巨人戦中止をサイコキネシスで念じて一度も成功しなかったわたしだが、ここで男が牛肉を戻せばついに超能力開眼を寿ぐ日となるに違いない!
・・・などと考えていたのも束の間、無情にも男は赤身も輝かしいオーストラリア牛をカゴへ入れたままレジへ向かったのだとさ。

・・・

夏の甲子園100回記念ということで、NHKがわざわざ福山雅治に「テーマ曲」とやらを作らせて、高校野球をつけていたらしょっちゅうその気持ち悪い(←個人的感想です)歌が聞こえてくるのだが、こんなことをするのであれば、「受信料返せ!」と言いたくなるのはわたしだけではあるまい。

・・・

あ、カレーの肉はささみにしましたのです。