●アジア大会で日本バスケ選手が公式ウエアを着用で買春~「スポーツとナショナリズム」が問題の日本、不祥事予防策を提案。

末尾ルコ「社会観察で、知性と感性を鍛えるレッスン」

ジャカルタ・アジア大会に出場しているバスケットボール男子代表の選手4人が、日本選手団の公式ウエアを着用し、「夜の歓楽街」で女性を買春したとされる報道があった。
お昼のNHKニュースでは、「飲食店の女性を伴ってホテルへ入り、不適切な行為をした」のような表現を使っていた。

日本オリンピック委員会は19日付で4人の選手団員としての認定の取り消して帰国させたとされているが、このところスポーツ界で様々な不祥事が続出している中、この厚顔無恥さ加減はいかなるものか。
しかも「公式ウエアを着用して」の所業である。
もちろん「公式ウエアでなければ、OK」ではまったくないけれど、「公式ウエアを着用して」という部分に当事者たちの極度な馬鹿さ加減が浮き彫りになっている。

報道によれば、日本選手団の山下泰裕団長は「深夜に買春することは許されない」と説明したとされるが、この「深夜に」という部分は何なのか?
本当にこう言ったのであれば、別に山下団長が「午前中や午後から夜までは買春OK」と考えているとは思わないが、多くの選手を率いる団長としては、ちょっとした言葉使いさえ理解してないと思われても仕方ないのだが。

しかしこれまでも指摘しているが、「何か不祥事などが起こって、その都度そこだけをどうこう言う」のはそれこそトカゲの尻尾切りでしかなくて、

「スポーツ界の根底に腐ったものが広く深く沈殿している」

ことを認め、そこから変えていかねば、今後も同じことの繰り返しになるだろう。
そもそもマスメディアが「スポーツ、スポーツ、スポーツ、スポーツ、スポーツ!!!!」連呼し過ぎである。
わたしは決してスポーツ嫌いなわけではない。
しかしマスメディア、特にテレビにとって、ドラマも歌番組も視聴率を取れなくなっている昨今、「スポーツでナショナリズムを煽り視聴率を獲得」という路線があまりに極端である。
こうして不必要に持ち上がられてスター気取りとなった指導者や選手たちの多くはあまりにお粗末で幼稚であるから、不祥事防止の一案として、

「スポーツ関係者べからず集」(笑)を作成、配布し、練習前に連呼させてはどうか。

例えば、
1スポーツ関係者は、セクハラ、パワハラするばからず!
2スポーツ関係者は売買春するべからず!
3スポーツ関係者は賭博に手を出すべからず!

などなど。
ちょっとやそっとで理解できない人たちには、「繰り返しによる摺り込み」しかない。