●「大坂なおみ全米オープンテニス決勝進出!」がどれほど凄いことかを知ろう!同時に、「大坂なおみなんて、日本人と認めない」なんて書き込む人たちの「頭」は?~アントニオ猪木が「車椅子」で北朝鮮への衝撃。

末尾ルコ「テニスと社会観察で、知性と感性を鍛えるレッスン」

大坂なおみが全米オープンテニス女子決勝へ進出した。
準決勝は過去3連敗している強打のマジソン・キーズだった。
第1セットから優位に試合を進めた大坂なおみだったが、一歩間違えればキーズへ流れが行ってしまいそうな局面は山ほどあった。
試合を観ておれば誰もが同感するだろうが、格上キーズに13回もブレークポイントを奪われながら、一度もブレークを許さなかった粘り強さがキーズに流れを渡さなかった最大の要因だった。

大坂なおみがグランド・スラム決勝へ。
しかも相手は史上最高の女子スポーツ選手、セレーナ・ウィリアムズだ。
大坂がグランド・スラムデビューして以来、このようなシーンをずっと夢見ていたが、それがこの2018年に実現するとは、これこそ本当に、「夢見ているよう」だ。

まあいまだ少なからぬネット民は、「大坂なおみなんて、日本人とは認めない」と書き込んでいるけれど、法的に日米双方の国籍を持っている大坂なおみをどうして「あんたに認めてもらわねばならないのか?」という話しだ。
大坂なおみがビッグになればなるほどファンも増えるだろうし、それに応じて「アンチ」も増えるだろうから、この問題は適宜取り上げていく。

ここで付け加えておけば、

「大坂なおみが日本人として戦ってくれていることに感謝こそすれ、何を貶しているんだ」である。

ちなみに「アンチ」という言葉自体は普通の言葉だけれど、これの「使われ方」も日本では昨今非常にいただけないので、この点についてもいずれお話していこう。

テニスのグランド・スラムで決勝に進出することがどれだけ凄まじい価値を持つことか、まだピンと来ない日本人が多いだろうが、例えば、「池江金メダル独占」とか「大谷ホームラン18本」などといったニュースとは比較にならないほど「世界的」で「ビッグ」な出来事であることを多くの日本人は知らねばならない。
とにかく大坂なおみをディスるコメントは。そもそも「テニスに興味がない」手合い、そして「世界を知らない」手合いがほとんどである。
この場合の「世界」というのは、「グローバル・スタンダード」的な概念とはまったく異なる。

お話は変わるが、アントニオ猪木議員がまた北朝鮮訪問に出発した。
その行動について今更どうこう言っても仕方ないけれど、驚いたのは、あの猪木が空港で車椅子に乗っていたこと。
ニュースでは腰の「手術」と説明されていたけれど、顔も非常にやつれて人相が変わっているように見えた。
重症の糖尿病や数々の故障を抱えながらも体調管理に余念がなく、次々と同世代、あるいは下の世代のレスラーが亡くなったり、重傷を負ったりする中で、まるで超人のようにさえ見えていた猪木に何が起こっているのか?