●1月4日のNHK総合は、これほどまでに大河『いだてん』宣伝一色で受信料返納していただきたいZ~ネットの愚劣フレーズや、「わたしが使用しない言葉」についても語ろう。

末尾ルコ「メディア批判と言語運用の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

1月4日の地上波テレビ番組欄を見ると、もちろん正月用のいつもに増した脳味噌空っぽ番組が氾濫していたのは言うまでもないが、目を引いたのはNHK総合の番組である。
それは次のようなものだった。

8:15am『あさイチ』「東洋医学で1年を元気に!中村勘九郎・綾瀬はるか登場」
1:00pm『ごごナマ』3時間いだてんSP▽中村勘九郎・阿部サダヲ・綾瀬はるか・勝地涼が来訪
2:05pm『ごごナマ』 いだてんSP▽美保純は熊本、満島真之介は静岡に縁起物の食材探しへ
3:08pm『ごごナマ』いだてんSP▽生田斗真と古舘寛治も来訪!増田明美が陸上解説?
7:30pm『チコちゃんに叱られる!』「大河ドラマ“いだてん”とコラボスペシャル」
9:00pm『ファミリーヒストリー』「宮藤官九郎~人の中で人は育つ 亡き父の教え~」
9:50pm『いだてんが駆け抜けた時代』

『ファミリーヒストリー』で取り上げられた宮藤官九郎は『いだてん』のシナリオライターだから、要するに1月4日のNHK総合は、メインの時間帯のすべてを大河ドラマ『いだてん』宣伝に使ったのである。
わたしはこのところ『大河ドラマ』に拒否反応を示すようになっているから、NHKには1月4日、受信料を支払っているのに、「視聴機械」を奪われたようなものである。
日割りで受信料返納していただきたいものですな。


ネットの津々浦々で愚劣かつ低能な言語空間が浸透している事実を今更声高に語っても仕方ないが、まあネットだけではないのですけどね、例えばもうどうしようもない「言葉」の一つが、「自分と違う意見」のコメントに対して、
「大陸へ帰れ!」
「外国人は出て行け!」とかいうやつですね。

これは右とか左とかいう文脈でなくともかなり容易に使われてます。
「自分と違う意見」を持つ相手を、「日本人じゃない」とか、こんなことを平気で言う(書く)人間がどんどん増えてくれば、その社会派どんどん危険な状況になってきます。
要注意です。
ついでに書いておきますと、まあこれはわたしの感覚の問題で、「社会的云々」の問題ではないし、この表現を使っている人をどうこう思っているわけでもまったくありませんが、わたし自身は、

「心が折れる」

というフレーズは絶対使いません。

何というのかなあ、けっこう簡単に使われているでしょう、このフレーズ。
(そんなに簡単に心が折れて、いいのかなあ)という感覚もあるし、いずれにしても(軽いなあ)と感じる。

あと、このところよく聞いたり、見かけたりするのが、

「ざわつく」

まあすぐにこういうのを多用する人がいますからね。