●由紀さおり「別れの予感」は素晴らしいが、テレサ・テンの歌詞はいかがなものか~常盤貴子が語る大林宣彦演出~メイウェザー戦の「自分がカッコいい写真」をアップする那須川天心の神経は?

末尾ルコ「音楽と映画と格闘技の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

由紀さおりが歌った「別れの予感」が絶品、圧倒されたのでYouTubeで探したが見つからなかった。
残念!
代わりと言っては何ですが、由紀さおりの名曲「手紙」の動画をリンクしておこう。

https://www.youtube.com/watch?v=rFKF2ARYcac

この頃の由紀さおりは外見的にも独特の耽美差が感じられて素敵です。

あ、「別れの予感」はテレサ・テンの歌ですわ。
テレサ・テンの歌声の魅力と、そのスターとしてのカリスマ性は文句なしだと思うのですが、代表曲の歌詞の内容がだいたいですね、

「妻ある男と不倫してるけれど、あなたの傍にいさせてくれれば、影の身でもいいわ」

という内容でありまして、今日びの多くの女性たちに受け入れられるものではないだろうし、男性のわたしが聴いてもいい気分はしない。
演歌や現代の歌謡曲についてはもっと応援したいのだけれど、「止まっている感」はどうしても否めないですな。
まず歌詞から変えていっていただきたいのだが。

笑福亭鶴瓶の『Aスタジオ』に常盤貴子が出演していて、いいことを言っていた。
常盤貴子は大林宣彦監督の信奉者で出演もしているのだが、その演出方法に関して、

「とにかく速く話せ、速く話せ、って言うんです。テレビドラマや昨今の映画は観る人に分かりやすく、分かりやすくということになるんですが、大林監督は、映画というものはその時分からないくても、数年後に(あれはこういう意味だったのか)と気付くのがいいのであって、それが映画なのだと」

まあだいたいこんな内容でした。
「速く話せ」と指示されたというのはあくまで、「その時に常盤貴子が受けた指示」だったと想像できますので、大林監督の演出がすべてこうだということではないでしょうが、

「すぐに分からなくていい」

という表現姿勢はいかなる芸術やエンターテイメントにおいても「当然」のことなのです。
「分かりやすく、分かりやすく」という方法がいかに日本の文化芸術、そしてエンターテイメントを低レベルなものにしているか。
この点も継続的にお話していきます。

ところで大晦日の「フロイド・メイウェザーVS那須川天心」だけれど、わたしはこの「試合」というか、この「試合」周辺の様々な事象が格闘技界のみならず、

「日本のメディアの腐った部分」

を多く露呈させていると見ているので、今後も継続的に取り上げていきます。
文字通り「赤子のように」あしらわれ、格闘技ファン以外の層にも格闘家として回復不能なまでの姿を曝した那須川天心なのですが、一部メディアで早くも「お追従記事」、もっと言えば、「嘘記事」が出回っています。

例えば次の記事。

那須川天心、メイウェザー“本気にさせた左”の1枚に7万超反響 「たまらない瞬間」https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190105-00048112-theanswer-fight

那須川天心がツイッターで上げた記事と写真についてなのですが、同記事内には次の文があります。

>同時にメイウェザーを本気にさせた左フックを画像で公開。

この左フックは当たっておらず、大方のボクシングファン格闘技ファンは、「一瞬たりともメイウェザーは本気になってない」と見ています。

あのような負け方をしていながら数日後にこのような写真をアップする神経(スタッフの意向もあるでしょうが)、それにお追従する出鱈目な記事・・・「日本の悪い部分」がいっぱい出てますね。
さすがのヤフコメ欄も、同記事の賛同する書き込みはほとんどありませんでしたが。