●長曾我部氏を「『大河ドラマ』にしてちょうだい」と署名活動するのってどうなのか~広瀬アリスの巫女姿絶賛&広瀬すずに『紅白』司会をやらせるNHK批判。

末尾ルコ「広瀬アリスとNHKの話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

高知では郷土の歴史的人物を、「『大河ドラマ』にしてもらいましょう」という署名活動がいくつか行われていて、例えばジョン万次郎や長曾我部氏などがその対象になっているけれど、どうなのだろうね、「『大河ドラマ』にしてもらいましょう」っていうのは。
『大河ドラマ』は1年に渡って放送されるので、主要な舞台となる地域、特に主人公が主に活躍する地域の観光が潤うことは間違いないが、署名活動までしてNHKに頼み込むというのスタイルが正直なところ気に入らないのだが。
しかもドラマのクオリティ云々以前に「観光振興ありき」というのも、映像芸術を愛するわたしとしては、(ちょっと違うんじゃない?)といつも思ってしまうところだ。

で、話は広瀬アリスに戻るが、広瀬アリスについて、そのクオリティについて、もう少しお話する前に、しかしわたしは広瀬アリス出演作品をさほど多く観ているわけではない。(←わざと悪文にしております)
そもそも今のわたしにテレビシリーズをすべて観るなんて時間はないし、そもそも全話観たくなるテレビシリーズなんて滅多にない。
あ、綾瀬はるかの『義母と娘のブルース』はよかったですが。
広瀬アリスに出演作でわたしが観ているのは、



テレビドラマが、

『探偵が早すぎる』
『ハラスメントゲーム』
『家康、江戸を建てる 後編』

映画が、
『ちはやふる 上の句』
『新宿スワンII』
『氷菓』

しかし、『ちはやふる 上の句』『新宿スワンII』はおぼろげに(出てたっけ)という印象しかなく、なかなかよかったのが、『氷菓』。
これは米澤穂信原作の学園ミステリーの映画化だけれど、はっきり言って緩い。
が、その緩さが不快ではなくちょっとした快感となっており、ある程度以上の満足感をもたらしてくれた作品だった。

NHKの正月時代劇ドラマとして放送された『家康、江戸を建てる 後編』はまったくおもしろくなかったのだが、広瀬アリスの「巫女姿」だけはよかった。
「巫女」という存在の歴史的意味については、男尊女卑の思考からも議論あるところだが、そうした文脈はここでは置くとして、わたしはその出で立ちに子どもの頃からシンプルな憧れを抱いていた。
そして、『家康、江戸を建てる 後編』における広瀬アリスの巫女姿、とても素敵だったのである。
広瀬アリスは映画でも、『巫女っちゃけん。』という作品で巫女に扮しているようで、観ちゃおかな、と。

ついでに書いておくと、妹の広瀬すずが2018年『紅白歌合戦』の司会(の一人)だったわけだが、その司会ぶりが「非常に悪かった」という記事が多く見られた。
しかし司会の専門家でない、まだ若い女優に間違いなく無理矢理司会をやらせるNHKに問題があるのであって、広瀬アリスや有村架純らがいかに売れっ子でも、NHKからオファーが来ればまだまだ固辞できる立場ではなく、要するに、

「批判されるべきはNHKである」

点はどちら様も理解しておかねばならないと思う。
あ~いやだいやだ、このNHKの傲慢な態度。