●あなたは、「年齢の奴隷」ですか?~「65歳差交際」が伝えられるクリント・イーストウッドと、いつまでも「恋心」を持べきであること。

末尾ルコ「恋愛論で、知性と感性を磨くレッスン」

わたしがクリント・イーストウッド主演映画を初めて映画館で鑑賞したのは、

1976年の『ダーティハリー3 』だった。

それよりもインパクトが強かったのが、同年に公開された『アウトロー』で、町中のいろんな場所で、髭面でタフそのもののイーストウッドが両手にガンを持っている顔のアップをフィーチャーしたポスターが掲示されていた。
しかしその時期、なぜか『アウトロー』は映画館へ行かなかった。
1976年は言うまでもなく、日本でアリVS猪木が行われた年だ。

翌年1977年、『ガントレット』を観た。
クライマックスで無数の銃弾がイーストウッドとサンドラ・ロックを乗せたバスをハチの巣にする、が、二人とも生きているのである。
一度鑑賞すれば生涯忘れられない、異形の映画・・・しかし当時はまだ、「アクション映画は格下のジャンル」という、特に映画評論家や映画ファンの意識が強かったし、まだ子供だったわたしもそんな風潮を鵜呑みにしていた。

クリント・イーストウッドの過去作品をしっかり鑑賞し始めたのは、わたしが30代になってからだけれど、まあそりゃあ、『ダーティハリー』とか、カッコよ過ぎますわな。
タフなイメージが突出しているイーストウッドだけれど、若き日は顔がめちゃめちゃ美形でもあった。

そして今や映画史上屈指の「偉大な映画監督」としての地位が定着してるが、まずフランスの批評家に称賛され、『許されざる者』でアカデミー賞も制覇したという経緯はよく知られている。

そんなクリント・イーストウッドも今や88歳、しかし創作意欲やスピードはいささかも衰えずである。
そして以前から女性ゴシップも絶えることなく、このところ23歳のヌーア・アルファラと交際しているのではというゴシップが世界中を駆け巡っている。
二人の年齢差は、「65歳」である。

年の差65歳!クリント・イーストウッド、23歳のミック・ジャガー元カノと交際?
http://news.livedoor.com/article/detail/15972537/

この件については女性の側が、「交際ではない」と言っているという報道もあるし、もちろん女性の方は「売名」目的も無いとは言えないあろう。
イーストウッドの側も、やたらと若い女性と交際を匂わせたいという計算もあるのかもしれない。
そして、「65歳差交際」が話題になるのが、(そりゃあ、イーストウッドだからできるのだよ)というのも分かる。
しかしわたしは、「人間の可能性の拡大」という意味において、こんな話題は大歓迎で、そして、

「恋心」というものは、

できれば、生きている限り持ち続けるべきものだと考えている。
もちろん、「未成年相手」であるとか、成人であっても、「相手が嫌がっている」ケースなどであれば話は別だけれど。

「恋心」が人間の心身に多く好影響を与えることは医学の世界でも語られているが、それ以前に、特に日本人は

「年齢の括り」に

ひれ伏してしまっている人が多いでしょう。
例えば女子高生が、25歳くらいの女性を「ババア!」なんて言ってるのは、その本人が「年齢の括り」にひれ伏している奴隷なのである。

(「年齢の括り」から解放されよう!と言っても、心身の能力が衰えているのにまだ運転とか・・・そうした「無謀」を推奨しているわけではありません)