●年金優良納付者のわたしのもとへ、昨年11月から早くも3回目の特別催告状が届き過ぎの件~『トラック野郎 故郷特急便』で石川さゆりが歌う「南国土佐を後にして」に、「歌手とは何か?」という根源的問い掛けを想起する。

末尾ルコ「年金と音楽の話題で、知性と感性を磨くレッスン」

この2月、2回も年金の特別催告状が来たんですけど。
いやわたし、年金ちゃんと支払ってるんです。
ただ諸事情で、1か月ほど遅れているだけで。
それは以前、国民年金機構から委託された会社の人と話して、「その払い方でかまいません」と納得してもらって、それで2か月に1回くらいは当該の会社から電話が来ていたけれど、
特別催告状なんてとんと来てなかった。
ところが昨年の11月に来て、何とこの2月は2通も。
こんなことする意味、あるのか?
しかもわたしのような、せいぜいが1か月くらい遅れているだけの有料納付者に対して。
悪質滞納者なら世の中にごまんといるはずで、わたしへの特別催告状送付にかける時間とお金があるのなら、悪質滞納者に対してもっと有効に徴収する方法でも考えた方がいいのではないか?
それ以前に、そもそも年金制度というものは・・・と、そこまでお話を広げる気はないけれど。
で、わたしへの特別催告状担当の高知東年金事務所へ、この状況を質す電話をかけたのだが、
「いや、特定の方に送付しているのではなく、納付期限を過ぎている方に対して、アトランダムに抽出し、送付している次第でして、特別催告状が行ったからすぐにどうこうなるというお話ではなく・・・」云々と、どうにも容量を得ない回答に終始する。
ああ、分かってますよ、1か月とは言え、納付が遅れているわたしが悪いんですよ(内心はそうも思ってないけれど)。

・・・

『トラック野郎 故郷特急便』の中で、石川さゆりが歌うシーンがいくつかある。
特に素晴らしいのが、石川さゆりとダブルヒロインの森下愛子の母親が自宅で瀕死となるシーンがあるのだが、菅原文太に連れて来られた石川さゆりが、そこで「南国土佐を後にして」を歌うのである。
それは森下愛子の母の思い出の歌なのだけれど、石川さゆりは躊躇してすぐには歌いださない。
すると菅原文太は、
「こういうところで歌えなくて、何のための歌手なんだ!」
と、歌唱を強く促す。
石川さゆりは歌い始めるが、その時間、彼女の周囲は闇となり、歌手と聴き手にスポットが当たり、二人だけの世界となる。
「南国土佐を後にして」という歌は、当然ながら高知では耳にする機会が多いけれど、これだけ切々と心に沁み込んできたのは初めてかもしれない。
そして、

「歌とは何か?」
「歌手とは何か?」という

根源的問い掛けを想起するとてもよき機会ともなったのである。