●我が母、心臓バイパス手術後闘病記61日目、手術後母が「語る言葉」の内容を少し振り返る~『アニソン・アカデミー』で、ささきいさおを誉めまくる中川翔子の「言葉」とは。

末尾ルコ「母の話、言葉の話題」

5月19日(日)手術後61日目
転院26日目

前日の母は比較的穏やかに過ごしたけれど、例えば夕方の面会でふと、「どうやって帰ろうかと思いよった。タクシーを呼ぼうか、バスにしようか、どうしょうか考えよった」などと現状ではあり得ないことを言う。
まあこのような現実の中に想念が入り込んでくるようなことは徐々に無くなっているとは思うが。
今まであまり詳しくは書いてないけれど、手術直後意識を取り戻し、話ができるようになってからしばらくは、夢と現実が何の違和感もなく交じり合った内容の話が主だった。
例えばとうに亡くなっている母の両親が生きているかのような話を普通にしていたが、そうした内容は現在ではまったく無くなっている。
最近でも出てしまうのが、「すぐに息子と一緒に替えることができる」という想念であり、それは恐らく母の強い願望が時に出てきてしまうのだろう。
しかし圧迫骨折が判明した時にその治療法を調べたのだが、「コルセット着用によるベッドでの生活が長期間に渡る場合、特に高齢者は認知症が進む懸念がある」という意味の情報もあり、わたしも懸念していたのだが、今のところまったくその心配はなさそうだ。
母の認知機能は手術直後に大きく落ちてしまった時期が現在までの最低ラインだとすれば、
そこからは日増しにレベルを上げてきている。
もちろんわたしも常に母の精神や知性、感性を刺激するよう心掛けている。

・・・

わたしは特に午後の時間、カフェでFM放送を聴きながら仕事するのが定番なのだけれど、NHK FMの土曜日午後2時から毎週中川翔子の『アニソン・アカデミー』を放送していて、(毎週アニソンの番組をやらなくても・・・)といつも思っていた。
ところが5月18日のことであるが、同番組に佐々木功(「ささきいさお」と平仮名でかくのがせいしき?)がゲストで招かれていたのである。
『宇宙戦艦ヤマト』のささきいさおであるから『アニソン・アカデミー』に招かれて当然ではあるけれど、驚いたのは中川翔子の褒めっぷり、持ち上げっぷり。
もう本当に身も世もないといった風情で、「いさお様!」を連発。
「この温かさ、このダンディズム!」とか、いや、正確にこの通りの言葉だったかは覚えてないけれど、「涙で化粧が全部取れてしまいました!(←そのために化粧が濃いのか?・・・というのは冗談ですが)」とか、本人を目の前にしてここまで興奮気味で称賛しまくれるのもなかなかのものだなあ、と。

実はわたしは書き言葉だけでなく、日常会話の中でも(いいな!)と感じたことはすぐに相手に伝えます。
中川翔子のようにあからさまに興奮してということはないけれど。
そしてもちろん、「褒める」という行為は、「心から」でないと空疎な言葉になってしまう点も要注意だが、さすがいくつになってもアニソンの道を突き進む中川翔子だけに、明らかにささきいさお、「滅多にないほど高揚している」ことがヴィヴィッドに伝わってきたのである。