●我が母、心臓バイパス手術後闘病記64日目、車椅子の安全ベルト提案にサイン~要介護保険調査は案外・・・。

末尾ルコ「母の話、健康医療の話題」


5月22日(水)手術後64日目
転院29日目

前日の病院側の提案、

「夕食後から息子さんが来るまでの間、詰所からも見える広いスペースで本などを読んていてもらう」

だけれど、取り合えず一回目はまずまず上手くいったようだ。
とは言え、わたしが夜7時20分くらいに母の病室のある階へ辿り着くとナースステーションの中で母が満面の笑みを浮かべて手を振っている。
隣にいる看護師が「来た、来た」と言うと、詰所のスタッフ全員がほぼ爆笑。
この光景、高知赤十字病院でも何度となく見たような。
聴くところによれば、夕食後しばらくは大人しくしていたけれど、時間の経過とともにそわそわし出して、「息子がまだ来ん」などと言い出したので詰所へ連れてきてもらっていたという。
ああ、高知赤十字病院でもあったなあ。
しかし母に尋ねると、夕方一人で個室にいるよりはナースステーションに近い広いスペースにいる方がいいと言ったから、当面はこのスタイルで行こうか。
もちろんすぐに、「もう、いや」と言い出す可能性はあるのだけれど。
ナースステーションに近いとはいえずっと母の方ばかり見ているわけにはいかず、「車椅子から立ち上がり転倒」の懸念を感じていたが、この可能性に対しては、「その時間は車椅子でベルトをしておく」という提案を出してきたので、いやも応もなくサインした。
母の精神状態や身体的回復状況を考えれば、「拘束」は避けるべきなのだけれど、「車椅子でベルト」というのであれば、感覚的には「自動車でシートベルト」とさほど変わらない。

で、5月22日は要介護認定の調査が入るというので、あらかじめどのような質問があり得るのかネットでチェック。
質問をされるのは母だけれど、同席していつでもヘルプできるように体勢を整えていた。
午前11時の予定だったので病室へも10時半ごろから入って待機。
多少時間があるので母に差し入れのシュークリームとフルーツジュースを飲食してもらっていたら、「トントン」と口で言う声が聞こえ、振り向くとやや長身の中年女性が立っていた。
2~3人で来るのかなというイメージを持っていたのだけれど、1人なんですね。
あ、どんな場合でも一人かどうかは知りません。
わたしの母の場合はそうだったということです。
前の日に電話で調査の所要時間を尋ねていて、「30分から1時間くらい」と大雑把な答え方をされたのだが、結論から言うと、「15分程度」だった。
母への質問は、
「自分の名前」
「生年月日」
「自分が今、どこにいるのか」
「寝返りはできるか」
「入浴はどのようにしているか」
「爪切りはどうしているか」
「左手の絵を見せて、それが何か分るか」
など。
他には脚の動きなどを簡単にチェックしたくらいだった。
調査に来てくれた女性の対応も実によく、大きな手術を経験した母への理解ある言葉もあった。
準備万端整え、ある意味戦闘態勢だったわたしはやや拍子抜けしたが、まあ面倒(そうな)ことが済んだので「よし」だろう。