●我が母、心臓バイパス手術後闘病記67日目、サイコロで母と予知能力特訓?~車椅子から歩き出そうとするような「うっかり」を防ぐには?

末尾ルコ「母の話、健康医療の話題」


5月25日(土)手術後67日目
転院32日目

前の日(5月24日)の夜7時30分の面会時に食堂のスペースなどで窓から夜景を眺めたり、大きな画面のテレビを観たりできるだけでなく、多く用意されているテーブルで何か愉しいこともできるのではないかと思案した。
すぐに思いついたのが、母は短歌をやっているので『百人一首』なのだけれど、多数のカルタをテーブルへ広げるわけにはいかないだろうし、短時間で行うゲームとしては相応しくない。
などととつおいつしながら百円ショップへと乗り込んだわたしだが、幸か不幸か『百人一首』らしきアイテムは見つからず、目に入ったのがトランプとサイコロ3個のセットだ。
「トランプ」に加え、なぜか「サイコロ3個」という間抜けなムードが気に入った。
ただ、トランプとサイコロを持っていれば多様な遊び、ゲームを愉しめはするけれど、入院中の母にややこしいルールのゲームを教え込む・・・というわけにはいかない。
できる限りシンプルなルールで、短時間でも愉しめる遊び、そしてできればわたしも愉しみたい。
そこでふとわたしの頭にポップアップしたのが、

「予知能力訓練」だ。

かつてわたしは子どもの頃、「ESPカード」なるアイテムで「超能力訓練」をしていたものだ。
当時の訓練について結論から言えば、「何の訓練にもならなかった」わけであるし、現在のわたしが超能力の存在を信じているわけでもない。
信じているわけではないけれど、(あったら愉しいのに)という気持ちはある。
しかし現実的に、(こりゃ本物だ!)と納得できるような自称超能力者に実生活でもメディアを通じても出会ったことない状態で、「超能力は実在する!」なんて主張するような神経などわたしは持ち合わせていない。
まあ歴史的に見れば、スウェーデンのエマニュエル・スウェデンボリくらいは「本物」であってほしいという思いはなきにしもあらずだが。
とは言えわたし自身に予知能力の一つもあれば、それはそれで悪い気がしない(笑)と、まあこれは冗談のようなものですが。
取り合えずトランプ&サイコロ購入初日に試した遊びは、

「1個のサイコロを振る前に1から6までのどの数字がでるか予想する」

という最高にシンプルな方法にした。
10回やって、9回くらい合ったら、(え、ひょっとして?)と思うでしょう。
で、やったわけです、10回それを。
結果を申しますと、
「母、1回当たり」
「あwたし、当たりなし」
いや~、我ながら10回やって1回も当たらないものかと呆れたのだが、これはひょっとして、「当たらないという超能力」?

この日(5月25日)の朝9時の面会時に男性スタッフがやってきて、
「今朝の朝食後の歯磨きの後、車椅子から多と上がって、よろけておられたので」と、車椅子にセンサーを装着した。
「洗濯ばさみ的」なものを服に付け、それが外れるとセンサーが作動する仕掛けになっている。
今回「車椅子から立ち上がってしまった」のは「つい勘違いして」というものだろう。
数日前までの「強い不安にかられて」といった精神的に深刻な動機ではないと思う。
とは言え、「つい間違って」が重大な事故に繋がる場合も多くあるので、センサーを含めて対策はしっかりスタッフと話し合わねばならない。