末尾ルコ「母の話、煙草の話題」

7月16日(火)手術後119日目
転院83日目

A病院のすぐ北側はちょっとした山なのです。
山に近い病院。
すると山に近い場所ならではの出来事を体験できる。
別に直接山へ近づいたりせずとも。
病室の中からでも。
例えば山頂を覆う雲とか。
山に煙る霧の揺らめきとか。
高知のちょっとした山でもそうした風景は壮麗に見え、まあわたしが好きだから感じるのかもしれないけれど、ドイツロマン主義絵画のようにも見える。
で、夏場に入って体験できるのが

「虫の音」。

日が暮れて来た辺りの時間から、個々の虫の音ではなくて、きっと建物の近くの山の麓や林の中、ひょっとしたら山全体からと言えるのかもしれないが、こう何とも表現し難い音として聴こえてくるのですね。
「りーーーーーーーーーーーーーーーーー」
文字にするとこんな感じだろうか。
低くもなく高くもなく、同じトーンで静けさと同調しながら耳に辿り着いてくる。
これがとてもいい。
(ああ、地球にいるんだ)
(明日はどうなるか分からないけれど、今こうして生きていてよかった)
様々なよき感情が湧き出てくる。

そこで虫の鳴き声に関して検索し、次のサイトを見つけた。

鳴く虫の種類と鳴き声
https://voicerecorder.olympus-imaging.com/page/lifestyle_002

同サイトから虫の名前について引用させていただこう。

「大きく分けてコオロギの仲間とキリギリスの仲間がいる。エンマコオロギ・カンタン・スズムシ・ツヅレサセコオロギ・マツムシなどはコオロギの仲間で、キリギリス・ウマオイ・クツワムシ・ツユムシなどはキリギリスの仲間に分類される。

なるほど、スズムシはコオロギの仲間に分類されるわけですね。
同サイトには、「スズムシ・マツムシ・キリギリスは、残念ながら東京近郊ではほとんど見られない」とも書かれてあるが、さすがに高知では今でもよく見かける。
でも「マツムシ」とか「クツワムシ」とかいう名前、心地よいノスタルジーを感じますね。
感傷的なノスタルジーではなくて。
「自然との共鳴」って、人間にとってとても大切だと思います。
精神衛生上はもちろんのこと、その他様々な要素においても。
そうしたことも適宜語っていきたいなと思いますね。
これからはもっともっと。

・・・

わたしが煙草を吸っていたのは高校時代から20代前半までの短い期間でして、その後は完璧に止めました。
止めた理由は当時心身の状態がどん底になったからで、煙草のせいだけではなかったのですが、まあ止めた方がいいかなと。
現在煙草については世界的にとても厳しい目が注がれているけれど、わたしは吸う人を見て腹を立てたりすることもないし、嫌な気分にもなりません。(←個人的感想です)
副流煙の害については明確には理解してないので現段階ではコメントしませんが、米国などで「映画でタバコを吸うシーンが悪い」とか言ってる人たちがいて、しかも「過去の映画」についてまで批判するという。
「やり過ぎ」とはこのことでしょう。