末尾ルコ「母の話、映画の話題」

7月26日(金)手術後129日目
転院93日目

So-netブログがしょっちゅう重い、不具合が多いことを今更どうこう言っても仕方ないが、例えば自分のブログを開いて、次の瞬間カーソルがピクリと動かなくなることもある。
わたしのブログは広告などいろいろ貼ってはいないし、文字だけしかアップしないことにしているから本来重くなる要素はないはずなのだが、起こるのである時々、「カーソル停止」状態が。
しばらく待っていれば動き始めることも多いのだが、「どれくらい待てば」という基準はまったく分からないし、なにせ母の付き添い中の現在は一日2時間程度しか自宅に帰ることができない日も多い。
そんな中、「はい、自分のブログを開きました。はい、カーソルが止まって、いつ動き出すか分かりません」では本当に困るのである。
と、今更言ったところで仕方ないので虚しいが。

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ごく限られた時間で映画を観る。
今はもちろん映画館へは行けないし、だから録画していた作品をテレビで観るのみになっているけれど、それでもどうにか鑑賞は続けている。
「テレビで」と言っても、2時間の作品を一気に観ることもできるはずがなく、40分ずつとか、しかも食事をしながらであって、映画鑑賞としては邪道この上ないし、映画の申し訳ない気分で一杯なのだけれど、今は致し方ない。
少しでも観た気持ちに変わりはないのだ。
こんな状況で『網走番外地』や『トラック野郎』がもう一つ入ってこなかった件については最近お話したが、例えばアスガー・ファルハディ監督の『セールスマン』なんかは実に興味深く観ることができた。

イランのアスガー・ファルハディ監督は現在世界最高の映画監督の一人だが、ストーリーに「作り過ぎ」感も少なからずあり、わたしにとっては案外「残らない」監督なのだけれど、鑑賞しておもしろいのは間違いない。

『セールスマン』はある女性が婦女暴行の犠牲になってしまう事件を物語の中心に置き、彼女の夫を含めイラン社会の態度、状況を描いていく。
わたしはイラン社会に関して大雑把な知識しかないから、この作品の描写がどれだけのリアリティを持っているか判定などできない。
しかしこの描写が現代イラン社会のリアリティをかなり正確に描いているとしたら、鑑賞者すべてにとって、常に先鋭的に米国と対立するイランという国家とはまったく異なる真実が見えてくるに違いない。