末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画の話題」

11月9日(土)手術後235日目
退院後41日目

浜辺美波っていう若手女優が東宝期待の星で、『君の膵臓をたべたい』という映画がヒットして「スター」の一人となったが、わたしこの作品はぜんぜんダメでした。
でも浜辺美波は、顔を見れば(これはなかなか・・・)という、前にも少し書いたけれど、今時珍しい透明感ある雰囲気は確かに持っている。

浜辺美波はこんな顔
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https://www.toho-ent.co.jp/actor/1087

で、後学の意味も込めて首相にも『センセイ君主』という映画を観たのだけれど、なかなか恋人ができない女子高生が新しい男性担任教師に恋し、珍奇な東奔西走を繰り広げるというお話で、実に馬鹿々々しい作品となっている。
しかし馬鹿々々しいけれど割と笑えたりしたのも事実であり、そのほとんどは浜辺美波の頑張りによって生み出されているのも事実である。
正直なところ浜辺美波を中心として繰り出されるギャグの数々も概ねレベルが低い。
とりわけ端正な面立ちの浜辺美波に珍妙な表情(いわゆるヘン顔)をさせて笑いを取ろうとするパターン。
これはもうかなり前から日本の映画やドラマで多用される方法だけれど、特に美形の俳優に珍妙な顔をさせて笑いを取ろうというのはあまりにレベルが低く、俳優たちへのリスペクトに欠ける。
俳優の中にはおもしろがってやる人もいるだろうけれど、それはまた別の話だ。

もう一つ昨今の日本映画のパターンに対する不満なのだが(不満はいっぱいある)、眼鏡をかけた男(いわゆる「メガネ男子」」がメディア的に人気(現実世界で本当に人気があるかは疑わしい)ということで、映画で主演級の男優が作品中ほとんど眼鏡をかけっ放しというケースが時折ある。
これってわたしは苛々するのである。
いや、その登場人物に「ずっと眼鏡をかけている」必然性があればそれはそれでいい。
ところがどうも、(メガネ男子がウケているから、それでいこう)という安直さを感じてならないのだ。
『センセイ君主』にしても主演の竹内涼真は作品中ほぼ終始眼鏡をつけっぱなし。
もちろん原作漫画の中でこのキャラクターは眼鏡をかけているわけだから、必然性があるっちゃああるのだけれど、何がいけないかって、

「どんな顔してるかよく分からない」のです。

竹内涼真をよく知っているファンにとってはさほど問題にならないのかもしれないが、わたしは彼の出演作品をあまり観てないので、結局どんな顔してるか分からずじまいだった。

とは言え、110分程度の『センセイ君主』はそこそこたのしめたのだが、一緒に観ていた母は丸っきり乗って来なかった
「この人らあが何しゆかぜんぜんわからん」と言うのである。
ま、何と言いますか、こうした日本映画って閉じた世界で展開してるんですね。
世界最先端とも言える『ジョーカー』に大きな感銘を受けた母が「ぜんぜんダメ」であるような作りの『センセイ君主』的内容はいかにも現在の日本の位置を示唆している。