末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画の話題」

1月23日(木)手術後310日目
退院後115日目

1月22日は高知県立美術館へ、母と映画『二十四の瞳』を観に行きました。
これは同美術館の「木下恵介特集」の中の1本で、1日に数本の作品が上映されますが、「通し券」で当日1200円、前売りで1000円。
『二十四の瞳』のような傑作のチケット代についてどうこう言いたくはないけれど、わたしにとっては「1本鑑賞500円」とかの方がよかった。
現在1日に2本も3本も劇場で鑑賞する時間的余裕はありませんから。
それと、ある程度は致し方ないとは言え、プリントの状態はかなり悪かった。
さらに音響もよくない。
う~ん、それでももちろん(劇場で観る機会があったら、ぜひ!)となるわけですが、これが名画座での鑑賞ならまだ納得するけれど、あらたまっての「木下恵介特集」、もっといい状態で上映できなかったかとは思ったですね。
それと、家のテレビで映画を観る時に、俳優の声が聴きとれないこと、珍しくないんですね。
それは我が家のテレビが小さいことなども大きな原因ですが、この『二十四の瞳』、劇場で観ても、特に子役の台詞なんか分からないことが多かった。
音はもちろん大きくて問題ないけれど、音響の悪さのせいか、喋りがつぶれちゃってるんです。
せっかくの『二十四の瞳』、日本映画史上の傑作を劇場で鑑賞する機会なのに、少々残念でした。

で、『二十四の瞳』の感想なのですが。
よかった。
と言うか、わたしとんでもない勘違いをしていて、『二十四の瞳』を鑑賞していると思い込んでいたんです。
とんでもない。
未鑑賞でした。
あまりに有名な作品だから既に観ていると思っていたのかもしれませんし、わたしの中で『青い山脈』とかぶっていたのかもしれません。
そして思っていた内容とはあまりに違ってました。
実は壺井栄の原作も未読なんです。
何と言いますか、10代20代の頃にはちょっと馬鹿にしていたと、そんなところはあると思います。
『二十四の瞳』のイメージとして、「のどかな小豆島で、若い女教師と12人の子どもたちの心温まる交流が描かれる」なのでした。
明朗で健康的な小説であり映画。
10代20代の頃はそんなイメージの映画も小説もなかなか鑑賞しようという気にはならなかったです。
若気の至りと言いますか、何と言いますか。
だから現在10代20代の人たちで(自分は間違いない)と言わんばかりの断言口調での発言などを見ると、(10年後にはものの見方が変わるのになあ)とよく思います。
ま、40歳を超えても断言口調で噴飯物の発言している人もいますけどね。