末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題」

6月22日(月)手術後456日目
退院後262日目

ところで6月19日の脳外科受診の日、とても嬉しかったのは、母が入院中にお世話になったセラピスト(理学・作業療法士)さんたちに何人か会えたことですね。
退院後12月までは当然のようにしょっちゅう会えていたA病院のセラピストさんたちはじめスタッフさんたちだけれど、ご存じのように冬になりインフルエンザ、そしてよもやのコロナ流行で、気軽に病院に出入りなんてとんでもないという状況になった。
これは痛かったですね。
「A病院訪問」は退院後の母とわたしのアクティビティの中でも大きなものの一つだったから、それがごっそり無くなる、そしていまだ「復活」の目途が立たないという状況になったのですから。

しかしこの日、もちろんコロナ予防は厳重に続いているのでセラピストさんたちが働く病棟には上がれないけれど、脳外科の診察室の位置関係で、患者さんとともに廊下を通るセラピストさんたちと会えるんですね。
この日も何人か、とてもとてもお世話になり、母との相性も抜群だったセラピストさんたちに会えた。
特にリハビリ病棟へ返ってから退院までの3か月強、本当に母の心身を盛り立ててくださった理学療法士(男性)と久々にお会いできたのは素晴らしかった。

このセラピストさんは30代前半の男性でなかなかの美形として院内でもよく知られている人だが(間違いなくその容姿は子どもの頃から周囲の目を惹いたでしょう)、その理学療法の腕前もさることながら(もちろんそのリハビリが母の肉体に対して実際どれほどの効果があったか正確に分かる由もないが、すべて「治療」と称するものは、現実としてはそのようなものでしょう)、彼の持つ感覚、言葉遣い、そして気遣いなど、すべてが母としっくり行った。
トータルで半年以上の入院期間、退院前の3か月強の期間が実に愉しいリハビリ期間になったのはひとえに彼のおかげだとわたしは思っている。
何と言いますかね、まあこのセラピストさんについても一度のアップで語り尽くすことなどとてもできないから、今後じっくりその素晴らしさをわたしなりに表現していきたいが、彼にとっても「母とのリハビリ」のような時間、しかもその都度わたしが付き添っていて、いわば「3人で」愉しみ、深めていく時間は間違いなく初めてのことだと思うのです。
だから彼にとっても久々に会った私たちに対して通路で、しかも仕事中だというのにしばらく(離れがたい)という感じで会話を交わし続けた。
そしてその日は家へ帰っても、母は「今日は本当によかったねえ~。愉しかったねえ~」と、大切な人たちに会えた充実感を反芻し続けた。
この感覚、本当に大切だと思うんです。