キスをしながらも、今は良子の黒髪へ目が行ってしまう。
けれどキスをしたからには、すぐに「髪、黒いね」などという会話へ移るわけにはいかない。
良子の唇は瑛次の喉ぼとけを起点に胸の方へ降りた後、すぐに唇へ上がってくる。
瑛次は良子の腰に手を回し、靴を脱ぎながら玄関のそばの壁まで良子を追い詰める。
良子の顔の横に、額に入ったアルフォンス・ミュシャが見える。
2人の唇は数え切れないほど重なりあい、重なり合っている間に、瑛次は良子と、そして自分の下半身を覆っているものを取り去って熱を共有した。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。