良子はいくつかの坂本龍一のアルバムを「そこそこ」気に入って聴いていたが、この発言を読んだ後、一切聴かなくなった。
結局は「インテリ風」のものにしか反応しない坂本龍一が、喩えようもなく俗物に見えてきたのだ。
(やっぱり坂本龍一はつまらない)
坂本龍一のことをいつも考えているわけではないが、
ふと思い出すたびに、(つまらない)と思ってしまう。
東京芸大出身でオスカー受賞。
世界中の誰もがリスペクトせざるを得ない。
(そりゃあ、余裕綽々のはずだろう)
そして良子は、「余裕綽々」の人間によく虫唾が走る。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。