「瑛次さん、わたし勇気出しちゃいます!だって、瑛次さんがそんなふうに言ってくれるんだもの」
(そんなふう?)
「瑛次さん、わたしのことどう思ってくれてます?」
(どう思ってくれてる?)
「え?」
「どう思ってくれてるんですか?わたしも勇気出したんだから、瑛次さんも出してください!」
(瑛次さんも?)
実のところ瑛次は真理について「何も」思っていなかった。
未来軒へ行った時だけ思い出す、それだけの存在だった。
しかし「あ、店へ行った時だけ思い出してるかな」・・とは言えない。
さらに「何も思ったことないよ」などともとても言えない。
そして少なくとも「どう思ってくれてます?」と尋ねられた瞬間から「何かを思い始めた」というのも事実だ。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。