松雪泰子、田中裕子、尾野真千子が対峙し、火花を散らすかと思われた「Mother」第8話だが、時間のほとんどは尾野真千子が「なぜ子どもを虐待するようになったか」に費やされる。
そこで語られるのは、子どもを産んだ頃は慈しんでいたこと、夫が早く死んでしまったこと、それでも懸命に育てようとしたこと、しかし生活に追われ気持ちがすさんできたこと、そのような中で愚劣な男と出会ったこと・・。
子どもを愛していた一人の女が堕ちていくストーリーとして新味のあるものではない。
けれど尾野真千子のリアリティを伴った美貌と存在感が視聴者を釘付けにする。

吉高由里子の「美丘」は「Mother」と同じ日本テレビ系だ。
しかもチーフプロデューサーが同様に田中芳樹となっている。
ひょっとして「Mother」並みのクオリティとも期待しなくもないが・・。