マニュフェストを大幅に変更してよい、マニュフェスト違反の責任をとらなくてもよいというのは、マニュフェスト政治を大歓迎した世論が実は諸政党のマニュフェストを一行も読んではいなかったことの表れだと言われても致し方ない。これは民主主義そのものが病理にかかっていることの証左である。
 
6月30日毎日新聞「異論反論」西部邁


実際多くの有権者が本当に政治を理解して投票しているのか疑いたくなるような日本の政治状況であり、毎度毎度の選挙結果でもある。
しかしそれはこと政治に限ったことではない。
全ての事象に冷静な「質」評価ではなく、感情的、気分的な「人気投票」の要素が働いているのではないか。
そしてそんな国民性を助長しているのが一時的な「売り上げ」ばかり勝ち取ることに躍起の愚劣な商業主義であることは間違いない。