シナリオやセリフがあまりに不自然な「それでも、生きてゆく」ながら、一流俳優たちの演技で目を惹きつけてまずは飽きさせるところがない。例えば第3話、娘に「短か過ぎるスカート」を履かせてしまったことが殺人に結び付いたのではないかと15年間自分を責め続ける母(大竹しのぶ)が、瑛太が入手した事件の調書に「性的暴行の痕跡なし」という記述があったのを知り、とうとう「救われる」シーン。やはり設定などあまりに不自然なのだけれど、大竹しのぶの表情、雰囲気の作り方には息を呑まされる。
そして安藤サクラ。
「テレビしか観ない」という人たちには知られていないかだろうが、紛れもなく若手日本女優の中で、先鋭的かつ特別なポジションに位置している。
「安藤サクラ」はすでに一大ブランドなのだ。
「それでも、生きてゆく」では、第3話で初登場。これまでの安藤サクラを知らなくても、敏感な人であれば感じることができただろう。
少女殺人の過去を持つ男に対して、(わたし、あんたのことを知ってるのよ)とばかりに嘲笑混じりに顔を向けるシーン。
テレビの中では滅多に観ることなどあり得ない、「悪」を体現した瞬間だ。


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